1998年7月1日の北陸中日新聞によると、金沢市粟崎町の古物商、番匠益栄さん(1998年7月現在80才)は、古道具市などで見つけた信仰者のメモなどから、数え歌を発掘した。
番匠益栄さんご本人に許可をいただきましたので、それらの数え歌を、発表させていただきます。
【因果を信じ】(静子節) 星野静子
人生わずかに五十年
花にたとえて朝顔の
露(つゆ)よりもろき身をもちて
後生(ごしょう)を願わず いたずらに
花も紅葉(もみじ)も一盛(ひとさか)り
我が身のはてや如何(いか)ならん
過去世(かこせ)の罪もおもわれて
思案にあまる淋(さび)しさよ
それにつけても何事も
善悪因果をよく信じ
誠の一字を竪(たて)として
情けの一字を横として
人の人たる道まもり
かりそめごとの遊びにも
放逸(ほういつ)無慙(むざん)をなさぬよう
心をたしなみ身を守り
人から笑いをうけぬよう
今が大事よ一大事
今をのけたる未来なし
今だけ真(まこと)に生きましょう
真ぞ心の浄土(じょうど)なり
今から浄土をあこがれて
いそいそ いそと進みましょう
ああ嬉(うれ)しい南無阿弥陀(なむあみだ)
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