2000年2月14日(月)
北国新聞(地方紙)夕刊の『野辺の送り』欄に書いたものです。
『野辺の送り』(その3)
太陽系の第三惑星、地球。
現在その周りには約五千個
の人工衛星がまわっている。
この星では、大気と海、大
地、そして生物たちが相互
に依存し、ひとつながりの
安定した環境を作っている。
人類は約六十億。その中の
一人が私。あたりまえでは
ない、得難いこの命。昨年
九四歳で亡くなった老婆の
遺品から十四年前に亡くなっ
た夫の歌が出てきた。
【もらさじと
いのちをかけてちかわれし
六字を胸に死期をまつ身は
一人来て二人でかへる
うれしさよ
南無阿弥陀仏の
お供する身は
さらばなりまよいの娑婆を
あとにして
さとりのくにへ行くぞ
うれしき】
(内灘町・真宗大谷派蓮徳寺住職、藤島学陵)
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