10)37〜40行目
[正信偈本文]
一切善惡凡夫人
聞信如来弘誓願
佛言廣大勝解者
是人名分陀利華
[読み方]
いっさいぜんまくぼんぶにん
もんしんにょらいぐぜいがん
ぶつごんこうだいしょうげしゃ
ぜにんみょうふんだりけ
[書き下し文]
一切善悪の凡夫人、
如来の弘誓願を聞信すれば、
仏、「広大勝解の者(ひと)」と言(のたま)えり。
この人を「分陀利華」と名づく。
[メモ]
そこで、善人・悪人の別なく、すべての凡夫が、
阿弥陀如来の本願のいわれを聞いて信ずれば、
釈尊はそのひとたちをたたえて、「すぐれた智慧者」と呼び、
「人びとの中の白蓮華」といわれた。
善惡凡夫人→迷いの衆生。善凡夫と悪凡夫。
善凡夫→善根や功徳を積み修めることのできる凡夫。
悪凡夫→悪行のみしかできない凡夫。
聞信→本願のいわれを聞いて信ずること。聞くことにより、疑いが晴れて信心を得るので、聞即信といわれる。
勝解者→勝れた信解(しんげ・信心)の人。
分陀利華→『仏説観無量寿経』に「人中の分陀利華」とある。プンダリーカの音写。白蓮華。善導は妙好人と表現。