椿を楽しみましょう

椿の写真をご覧ください(1)Camellia japonica  weekly

 

日本の花、椿

内灘町 藤島学陵(1995年9月)

八年前、ある訪問先の床の間の鉢植の椿に感動して以来、椿にとりつかれた。

椿は日本原産の植物で学名カメリア・ジャポニカ、日本産の園芸品種は二千種類以上、洋種椿は四千以上の種類があり、どんどんその種類は増加している。が、それらの先祖はわずか三十種程の日本椿。

収集しだして、現在では百三十種類を越える日本椿を育てている。よく茶の湯・生け花に用いられるが、樹形は立性・横張り性・矮性・叢性、花の咲き方は一重・八重・千重・獅子・宝珠・牡丹咲き、大きさは小指の頭大〜直径十五cm前後、花色は白から赤・紫・紺それに班の有る無し、花期は九月〜六月、香りの有る無し、葉の形は大・小・丸形・細形・錦魚葉・杯葉・柊葉・班入り、ユキツバキ系・ユキバタツバキ系・ヤブツバキ系・侘助系、肥後椿・サザンカ・金花茶・香港椿・沖縄椿・中国椿との混血などによって分類される。椿の特徴として自花受粉を嫌うので実生は親と同じものは生まれてこない。また侘助系は不稔で実は殆どできぬ。

直植えでも鉢物でも、また花器に活けても不思議と竹と合う。

たくさんついた蕾の中には小さなまま枯れてゆくもの、開く前に虫にやられたり鳥につつかれたりするもの、開いても直ぐに風雪や霜などによって花びらが痛んでしまうものがある。それらを乗り切って見事な開花を見せてくれると感動である。今年(1995年)五月に京都の大徳寺高桐院を訪れた。住職の松長剛山和尚の書かれた『花かたらず』という額に

「花は黙って咲き黙って散ってゆく

そうして再び枝に帰らない

けれどもその一時一処に

この世のすべてを托している

一輪の花の声であり

一枝の花の真である

永遠にほろびぬ生命のよろこびが

悔なくそこに輝いている」

とあった。

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mailto:gakuryo@po3.nsknet.or.jp

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