沢登り用品 アドバイス

(渋谷モンベルサロン/沢登り机上会講習会資料 2017,5,26

 

日帰りの沢で必要な装備

 

渓流シューズ、渓流タビ (※現在モンベル「サワトレッカー」を愛用 苔が少ない沢では「ウエディングブーツを愛用」)  

キャラバン製はつま先が広くてスタンスに乗りにくかった(今年のモデルでは改良されたようだ)。ごついモノは滝登攀のときに足裏感覚が鈍いので滝登攀ではスタンダードタイプがいい。30年も渓流シューズを作っている池袋の秀山荘のオリジナルのものが完成度が高いように思う。現在愛用しているサワトレッカーは中敷きが厚いので中敷き無しで使用しているが、このモデルは足裏が厚くできているので足裏が痛くなることはない。なぜか、ゴム底タイプのサワトレッカーRSは靴底が薄いのか?中敷き無しでは足裏が痛くなる。ゴム底の渓流シューズはただ濡れているだけの岩場ではフェルトタイプよりもグリップがいいが、苔で滑ってヒヤリと させられたことがあり、一般にはオススメできない。ゴム底タイプの渓流シューズは「サワトレッカーRS」よりも、「ウエディングブーツ」の方がフイット感がよく濡れた岩場やふつうの縦走登山でも愛用している。チエーンスパイクとの相性もいい。1〜2センチくらい大きくできているので小さめのサイズを選ぶようにしたい。

 

靴下 (※現在モンベル「ネオプレンプルーンソックス」を愛用)           

(水に浸かりっぱなしの沢や水温が低い沢で使用。丹沢など水温が低くない沢では登山用のパイル靴下を使用。ネオプレーンの靴下は水中では保温性がよくいいが、高巻きやツメ、下降路などでは蒸れてよくない。つま先の感覚も鈍くなり、細かいスタンスに乗るような滝登りにはよくない)。モンベルでは薄手タイプのネオプレン靴下もあるので、今後試してみたい。

 

ハーネス (※環付きカラビナが最低1枚が必要)

軽く簡素なモノがいい。自分はギアラックが丈夫に作られているか重要視している。モンベル「サワークライムショットハーネス」を今後試してみたい。

 

ヘルメット                                          

頭の形や大きさにより合うモノを使用したい。泳ぎの時にヘルメットが前にきて視界が閉ざされてしまっている光景をよく目にする。女性サイズは特に注意が必要。ヘッドランプを付けるひもが付いたモノがよいが、沢登りでは、夜は水の深さがわからなくなるため、岩登りや縦走よりも夜間行動を行うことは少ない。 

 

雨衣上下  

沢登りでは雨よけとしてだけでなく、徒渉やシャワークライミングなどの防寒着として必需品。雨衣下は水漬けになるような沢でなければなくてもよい。膝を使って登る時などは雨衣下を着ていると滑る。新しいにこしたことはないが、春山冬山登山に比べれば新品である必要性は低い 。近年、ゴアテックス以外でも、遜色ないモノが出ているので、あえてゴアテックスにこだわる必要はなくなった。

 

ザック

沢登り用、水が出る穴があいているタイプや、完全防水のザックが出ているが、中でゴミ袋や漬け物袋で防水しているので必要を感じない。日帰りでは20g以下、泊まりがけの場合は40〜 50gが普通。キャンプ山行の場合は集合後に共同装備の分配があるので最低10g程度のゆとりをもってきて下さい。ザックカバーをすると中に水が入って水圧で流される危険有り。

 

最低限の登攀具

初級の沢でも、自身でセルフビレイ、確保、懸垂下降くらいできたらできるようにしたい。セルフビレイには俗に「120cm」というたすき掛けにできる長さのスリング2本と環付きカラビナ2枚ほしい。確保器具はいろいろなタイプがあるが特に確保器具を持たず環付きカラビナで半マスト結びか、シンプルなATCを使用するのがオススメ。懸垂下降にはエイトカンを使用するのがベスト。小さいタイプは扱いにくい。

 

ハンマー (※ミゾーの「チコ」を愛用)

中級以上の沢では、メンバー全員ハーケンが抜けるよう持つようにしたい。ミゾーの「チコ」は最軽量。しかし、打撃力は重いほどあるのだが……。雪渓が多い沢ではバイルの方がいい場合もある。

 

ネオプレンの上下 (※モンベルライトネオプレンシリーズの「ロングスリーブ」+「タイツ」を愛用)

下は水量が多かったり、浸かる沢ではふつうに使用。下にアンダータイツをはいている。上はほんとうに水が多い上ノ廊下などで年に1〜2回のみ使用)。上についてだが、実際に泳いだりして濡れると思ったより温かくないので、インナーに何を着るか一考の必要あり。

 

トレッキングシューズ、アプローチシューズ、運動靴 (※トレランシューズを愛用)

沢をつめて登山道を下降する場合、その所用時間によって持っていくか決めるとよい。各自で持参するか決めて下さい。ただし、始めて渓流シューズや渓流タビを履く方は念のため持って来て下さい。背負っている時間の方が遙かに長いのですから軽い靴を使いましょう。軽登山靴などは重いので論外です。ただ山小屋などに靴を置いておける黒部源流赤木沢などでは重い靴でもOK)

 

●渓流スパッツ       

(ネオプレーン製のスパッツで、スネをよく打つ人や、冷えが気になる人はあってもよい。自分は初心者のころは使かっていたが、もっぱら使っていない。最初の沢登りで揃えることはない。

 

●ネオプレーン製の膝あて、手袋 (モンベル「カナディアンニーパット」「ライトネオプレングローブ」を愛用)

手袋は登攀的な沢では作業用のゴム手を愛用。上ノ廊下のような水に浸かりっぱなしの冷たい水の沢ではネオプレンの手袋を使用。スネを打って動けなくなることは少ないが、膝を打って皿を割り遭難することは多いので膝当ては沢登りの必携品である。膝当ては沢登り用のモノではショック吸収が弱く、モンベルのカヌー用の膝当てを愛用しているが、バレーボール用のものでもいい。

 

●偏光サングラス

水面の反射で、水の深さがわからなく、徒渉に苦労することがある。水の中に魚影を探す渓流釣り師にとっては必需品の偏光サングラスがあるといいと思う。

 

●チエーンスパイク(モンベル チエーンスパイクを愛用)

ヤブこぎ、泥壁では抜群のグリップで、丈夫で壊れないあると重宝な一品。ただ、急な雪渓では前爪のあるアイゼンの代用にはならない。

 

泊まりがけの沢の時プラスされる装備

 

シュラフ、シュラフカバー (※モンベル「アルパインダウンハガー800の7番」「ブリーズドライテックULスリーピングバックカバー」を愛用)

370gの軽量シュラフを愛用。夏の沢はシュラフカバーだけで泊まることもあるが、秋は寒いので軽量シュラフを持っていく方が無難。夏の沢でも好天の予報ならシュラフカバーをやめて、軽量シュラフだけが快適。雨の予報の出ている時はできるだけ新品のシュラフカバーを持っていった方が無難。ファスナーがついていないタイプは防水性もよく、軽くてよい。薄いシュラフカバーは軽いが持久性はよくない。厚いゴアテックスは製は多少重いが、山行日数の多い人はおすすめ。モンベルから180gと非常に軽いシュラフカバーが出ていてるが、年間5回くらいしかシュラフカバーは使用していない。

 

寝るときの着替えと防寒着 

(沢登りではたいてい濡れるので幕地に着いたら着替える。できるだけ軽いモノにしたい。)

 

食器 (大きいコッフェルはガイドが用意するので、小さいコッフェルを食器代わりに使うのが一般的。なければ家庭で使ってるプラスチックのお椀でもいい。スプーンフォークも忘れずに。チタン製はさして軽くないが、アルミ製より触感がいいので自分も最近購入した。ほんとうに軽量化したいならプラスチック製が一番)

 

水筒

たいていの沢登りではキャンプサイトに水が流れているので不要ですが。念のために1g分位のペットボトルやプラタス袋を入れておきましょう。水筒やポリタンは重いのでやめましょう。

 

マット          

テントやタープの下には薄い銀マットを敷くが背当てマットはあってもなくてもいい。背が痛ければザックを敷けばよい。体力的余裕があればもってきてもOKですが。余裕があるときはモンベルで販売している「フォームパッド」というウレタン製マットを使用している。エアーを入れるマットは重いので使用したくない。