...■ SOUL FOOD ■...
手摘みの自家製
ほうじ茶

 どちらかというとお茶のある国が好きです。正しく言うなら、お茶を飲む習慣のある国です。中国では、お茶っ葉を持ち歩き、ホテルや火車(汽車)に備え付けのお湯で「お茶」を楽しみました。中国だからウーロン茶かと思いきや、現地ではジャスミン茶が主流でした。こくのあるインド・ネパールのチャイも大好きだし、トルコのチャイはそんなにお砂糖入れて、甘すぎるのでは?と思って飲むけれど、それはそれでトルコの風土にあった飲み物だと思えました。ちょっと変わったところでモロッコのミントティーも忘れられないなぁ。そんなお茶好きの私の源流が、この「ほうじ茶」です。おそらく生まれた時からこのお茶を飲んでいます。祖母と母の実家には茶畑があって、そこで手摘みした茶葉を、ほうじ茶に仕立てて飲んできました。近年は、私も茶摘みに挑戦しています。「上葉(うわば)摘み」とか「一芯二葉(いっしんによう)摘み」といって、その名のとおり、開ききっていない新芽とその下の若葉2枚だけを摘みます。そしてわが家で、揉んで、干して、お茶になります。5月に1年分作るのですが、焙じるのはお茶にする前。(それでも2〜4週間分まとめてです)お茶の香ばしい香りが家じゅうにたちこめるのは、なんともいえずいいものです。いつか、この茶葉で、紅茶を作ってみようと調べてみたのですが、わが家のこのお茶は、製造の過程でやや発酵ぎみなので、緑茶というより紅茶に近いのかもしれません。
 

RECIPE・・・・ほうじ茶というより紅茶の製造工程です。
 1.生葉を天日干しして萎(しお)れさせる。(紅茶の場合は温風を当てる!)生葉が半分の量になります。
 2.生葉を揉んで、茶汁を出す。この酸化酵素でタンニンなどの発酵が始まります。
 3.揉んで塊になった茶葉をほぐし、熱を冷ます。
 4.数日、天日干しをする。(紅茶の場合、これから発酵させ、最後に乾燥させて発酵を止めるそうです)わが家のお茶は、5月の気候にもよりますが、自然発酵、自然乾燥といったところです(笑)
 5.密閉容器に入れて保存しておき、お茶を入れる前に厚手の鍋にて弱火でお好みの香ばしさがつくまでじっくり焙じる。
 
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