DATA+DIARY
……The Indean Ocean tears……

 20  summer
 20歳の夏に、切なく淡い思い出なんかで彩られる人はどの位いるんだろうか。少なくとも私の場合、人生に対する不安定な気持ちがいつも心の中にあった。
 そんな気持ちをどこか吹き飛ばしたくて、海外の空気吸ってこようなんて思いついた。キーワードは「アジア」。行き先として、スリランカを選んだ。

 ここで、その後の旅のスタイルを決める出会いがあった。
 一人は、このツアーに参加していた女性…。もうすぐ結婚ということで父親と水いらずの孝行旅行を楽しんでました。彼女は学生時代にチベットを2か月放浪した「旅の達人」。その当時、私の中には『バックパッカー』という単語はなかったけど、彼女の見た空の青さは、自由な旅でしか得られないもののように感じられた。
 もう一人、行き帰り同じ飛行機だった同年代の女性。彼女は私も気ままなひとり旅だと思ったらしくって、話しかけてくれたそう。帰りに「あんまりたくさん回れなかったけど、いろんな人との出会いがあった」って…。
 次は絶対、自分でつくる旅っていうのをやってみようって決心した。と同時に長い人生どうなっていくかを憂うより、一瞬一瞬をつくっていく時間を密度濃いものにすればいいって思えてきた。


 
 
 

 DIARY

■8/30
 エアランカのスチュワーデスはサリーを着ている。
 機内食、これからカレーづくめかもしれないのにカレー頼んでしまった!
 ………
 どれだけ美しいものに出会えるでしょうか?
 心をopenにしていっぱいいっぱい感動できるといいね。

■8/31
 寺院では裸足。参詣している人の顔は悲しみにみちたような真剣な表情。
 ………
 遺跡もさることながら、スリランカ人の生活をかいまみるのが楽しい。
 田んぼを牛が耕してたり、5ルピーくれーって子供が言ったり…。
 たしかに同じものを見て回っても感じることは違う。より多くより深く感動する心を持ち続けていたい。私が大切にしているのはお金で買えるものではない。きっと誰の心にでもあるはずの小さな感動。美しいものを純粋に美しいと思える心。ずっとずっと不確かだったけど、この価値観だけはこれからも変わらない。
 今日は遺跡もたくさん見たけれど、それよりもここで生活している人の顔をより多く見られたことのほうが幸せ。

■9/1
 アダラプラの遺跡群を回る。夕陽がきれいだった。ずっとずっと見つめていると、だんだん色濃くなってきた。
 ………
 大道芸人コブラつかい、木の下に座ってたお坊さん。人間が面白い!じかに人間に触れると、日本にはない生活の厳しさがある。

■9/2
 写真をとるときは一歩突っ込むといいものができる。(これプロの方から教えてもらいました)

■9/5
 だんだんスリランカから離れていく。旅をするのはほんとに楽しい。帰る場所があるからだろう。日本のこと、日常のことがちょっと気にかかったりなんかして…。


 

 DATA    

■DATE■ 1992.8.31→9.6
■STAY■  SRI LANKA
                      →WATTALA
                      →ANURADHAPURA
                      →POLONNARUWA
                      →SIGIRIYA
                      →KANDY
                      →COLOMBO
□FAVORITE!
 ・TEA! 紅茶
   その美味しさに目覚めた。
          CEYLON UVA  ORANGE PEKOHが私の基本。
 ・遺跡 
   海外遺跡初体験!
   過去の栄華に思いをはせ、悠久の自然を知る。
 
□I was 20 years old.
 暗黒の女子大生時代突入!
 自分が何になりたいのか、何になれるのか、分からずにもがき始めた頃。もうがむしゃらに面白そうなことにぶつかっていくしかないって…。それも実は空回りだったりした(笑)中途半端な気持ちだったから、中途半端なことしか出来なかったのかもしれない。

□STYLE: By  Group  package plan
 


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