砂漠の中の小さなまちに
たどりつく
∵
チュニジアの首都チュニスから、
砂漠のまちを目指して夜行バスに飛び乗った。
目的地がどんな街で、
どんな時間につくのか…
そんな詳細も知らずに飛び乗った。
やがてバスは
オアシス…のような街の大通りで停まり、
ソコが私の目的地だった。
まだ夜も明けやらぬ未明の時間に!
「来た!来た!来ちゃったなぁ〜」
どうしようもなく、
途方に暮れてるくせに、
心は弾んでいた。
旅の「勢い」のドマンナカにゐた。
どう動いていいか分からず、
店先の階段に腰掛け、夜明けを待った。
とても希望に満ちた時間として。
空がだんだん白んできて、
街がだんだん目覚めてきた。
とても貴重な時間を、
街と分かち合えたのだと思った。
朝という時間が好きなのは
こういう出会いを
しているからだろうな。