子供の処置について

小児科への受診のポイント
乳幼児の薬の飲ませ方
赤ちゃんの事故誤飲頭部打撲ヤケド
赤ちゃんのはきくだし
こどもの発熱
熱性けいれん(ひきつけ)

小児科への受診のポイント
診療は患者さんやその家族と医師との信頼関係の上に成り立っています。子供の健康管理を計画的に行なっていくために、小児科のかかりつけ医を決めておきましょう。かかりつけ医の選び方のポイントは、受診しやすく、気軽に質問や話しができ、適切に答えてもらえることです。かかりつけ医には乳児検診や予防接種をはじめとして日頃から受診し、日常の状態を把握しておいてもらいましょう。

時間外に具合が悪くなった時でも、まずかかりつけ医に電話をしてみましょう。名前、年齢、最後に受診した日付を知らせてから、今の状態を話して、診察が必要かどうか判断してもらいましょう。また、心配で診察を希望する時は、その旨を伝えてください。
子供が受診しなければならないのは、いつもと違いぐったりしている時、他の症状がなくても全く元気がない時です。次のような症状の時は、すぐにかかりつけの小児科へ受診して下さい。
 ☆ きげんが悪く抱いてもあやしてもダメな時。はげしく泣く時。
 ☆ 食欲がまったくなく、好きなものにも手をださない時。
 ☆ ぐったりしている、目がうつろ、ぐずって熟眠しない時。
 ☆ 苦しそうで、あえぐような息づかいの時。
 ☆ 食べたり飲んだりしたものを、すぐに吐いてしまう時。
 ☆ 意識がはっきりせず、呼んでもあやしても反応しない時。
ちょっとした発熱や下痢、咳などがあっても、きげんが良く、にこにこし、食欲があり(好きなおやつは食べる)、よく遊び、よく眠って、目覚めもきげんのよい時は、しばらく様子を見ても大丈夫でしょう。
診察室では、最も気になる症状と経過、その他の症状、今迄にした大きな病気、薬のアレルギー、また、家族に同じ症状がなかったかを話して下さい。
診察前には食べ物や飲み物を与えないこと、尿検査をすることがありますから、おしっこがしたくなったら知らせることも大切です。
小児科受診時に持ってくるものとして、母子手帳、保険証の他に、症状のメモなどがあると診察がスムーズにいくでしょう。

金沢市では、土曜、日曜、祝日の夜七時から翌朝の六時まで、大手町の金沢市総合健康センターで、内科、小児科の夜間診療を行なっています。日曜、祝日は、当番医が休日診療を行なっています。新聞の公報欄を調べてから受診して下さい。

緊急の場合には救急病院を受診しなければならないこともあります。持病等の場合、どの病院へ緊急受診するか、あらかじめ相談しておきましょう。緊急受診時や入院時等は、入院してからでもいいですから、かかりつけ医に連絡して、それまでの経過を主治医に伝えてもらいましょう。その方が、退院時に入院経過がかかりつけ医に知らされるので、以後の治療が良くなります。

忙しくて充分に説明できない時があります。医師が忙しそうで説明に納得がゆかない時は、説明を聞きたいと話して説明の時間を予約して下さい。また、他の医師に相談したい時は、その旨を受診している医師に告げて、できれば今迄の経過を書いた紹介状をもらいましょう。
説明を受けても医師の診療が信用できない時は、医師を変えるべきでしょう。治療は、第一が患者又はその家族であり、医師はその具体的な方法を教え、薬等で治癒を助けていくので、患者さん(その家族)と医師との信頼関係は不可欠で、医師も信頼されていないと診療できません。

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乳幼児の薬の飲ませ方

最近、乳幼児用の薬は甘く飲みやすいものが多くなりました。しかし、病気によってはおいしくない薬を飲ませなければならないことがあります。薬は、そのまま飲む習慣をつけたほうが、あとが楽ですが、子供が嫌がる時どのように飲ませたらよいのでしょうか?
水薬はビンをよく振ってから一回量をコップにとりわけ、そのまま飲ませてください。粉薬は一回量に少量の水を加えてダンゴ状にして上あごやほっぺたの内側の奥にこすりつけた後、水やミルクなどを与えます。飲み物に溶かす場合は少ない量に溶かします。薬によってはスポーツドリンクやジュースに溶かすとかえって苦味が強くなることがあります。牛乳やアイスクリーム等の乳製品は苦味を和らげてくれますが、乳児の場合ミルクに溶かすとミルク嫌いになることがあるので避けましょう。
乳幼児の場合、食後は満腹で飲まなかったり、食べたものと一緒に吐いてしまうこともあるので、授乳直前や食前に飲ませてあげるほうがよいでしょう。

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赤ちゃんの事故誤飲頭部打撲ヤケド

這えば立て、立てば歩めの親心。と詠まれるように、赤ちゃんが成長していくのを見るのは楽しみなものです。しかし、這い這いを始めた赤ちゃんは、タバコなどの毒物を含めいろいろなものを口にいれます。つかまり立ちを始めると机や棚の上の物も手に取ります。ポットや茶碗を倒して火傷することもあります。歩き始めると、土間や階段から転落したり、大好きな水遊びをしようとして風呂の浴槽で溺れることもあります。これらの事故は気を付けて予防するのが最良です。タバコ、洗剤、薬などの毒物は手の届かないところへ片付け、机の端には熱いものは置かず、風呂には水をためておかないことです。

誤飲

万一誤飲したら、すぐに、かかりつけ医に電話をして処置を聞きましょう。飲んだものの薬品名や量、赤ちゃんの症状などの状況を説明し、救急処置を聞いてから、受診してください。受診時には飲んだものの容器を持ってきて頂ければ参考になります。家庭での赤ちゃんの事故を予防しましょう。誤飲で多いのがタバコです。タバコは味もまずく、たくさん食べていることはまれで、吸収されたとしても初期症状の嘔吐が起こるので致死量のニコチンが吸収されることは少ないようです。最も危ないのが吸い殻をつけてある水を飲んだときです。応急処置としては胃の中のものを吐かせ、牛乳を飲ませてもう一度吐かせてください。場合により胃洗浄を行います。かかりつけ医に電話して診察を受けましょう。他の物を飲んだ時は吐かせる前に電話して、受診時にはその容器も持ってきてください。

頭部打撲

転んだり、ベッドや椅子の上から転落して頭を打つことはよくあります。低いところから落ちたとしても、決して安心できません。たんこぶの有無もあてにはなりません。頭を打った後は、意識がしっかりしているか気をつけましょう。ウトウトして眠りがちの時は要注意です。そんな時は、おこしてみて、きちんと意識が戻らないようでしたら、すぐに脳外科へ受診して下さい。吐いている時も診察を受けておいた方がよいでしょう。あとは、目の動きがおかしくないか(左右差がないか)、手の使い方、足の動きがおかしくないか等、1週間ぐらいは注意して観察して下さい。転落した場合は、身体の他の部分を打っている場合もありますので、一度診察を受けておいた方がよいでしょう。

ヤケド

つかまり立ちをはじめた乳幼児は、テーブルの上のお茶やお汁をこぼしたり、ハイハイをしていてポットのお湯をこぼしたり、冬にはストーブに触ったり、ファンヒーターの熱風でヤケドとなります。ヤケドの時はすぐに水道水の蛇口の下で30分間程流水で冷やして下さい。服の上からお湯がかかったとしても脱がしたりせずにすぐに着ている物の上から水をかけることが大切です。充分に冷やしてから、皮膚科(形成外科、またはかかりつけ医)に受診しましょう。

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赤ちゃんのはきくだし

冬になると乳幼児は嘔吐下痢症(はきくだし)によくかかります。これは主にロタウイルスなどによる感染症です。突然吐き始め、続いて白っぽい水のような下痢になり、熱が出ることもあります。吐き続けるときや脱水が強いときは、点滴や入院が必要になりますが、家庭での食事療法が一番大切な治療です。具体的には、
・ 吐き気が強い間は、しばらくは何も飲ませない。
・ 吐き気がおちついてきたら、水分(湯冷まし、番茶、うすめたリンゴ果汁など)を少しずつ飲ませる。
・ 下痢だけになったら、便の様子を見ながら消化のよい食べ物(リンゴのすりおろし、おかゆ、煮込みうどん、豆腐、野菜や白身魚の煮付けなど)を少しずつ与える。
お風呂は症状がひどいときは控えましょう。下痢のためおむつかぶれがひどくなるので、お尻を何度も洗いましょう。吐き続けるときや、元気がなく顔色が悪いとき、唇が乾いておしっこが少ない時、音に過敏に反応するときなどは早目に受診することが必要です。
他の季節でも嘔吐、下痢が認められる時には、これらの対応で良いでしょう。不安な場合は早めにかかりつけ医にご相談ください。

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こどもの発熱

こどもを触って熱く感じた時やぐずったり体調がおかしいときは、まず熱を測ってみましょう。熱を測るときはわきの下に体温計を入れて測り終わるまでしっかりおさえます。体温は一日のうちでも変わります。元気な時に朝昼晩と検温して平熱を確かめましょう。安静時に平熱より一度以上高ければ発熱です。一般に高熱だけで脳が障害されることはなく、熱の原因や全身状態が問題になります。
解熱剤は一時しのぎで、病気の原因を治しているわけではありません。発熱時は小児科医の診察を受けましょう。解熱剤には飲みぐすりと坐薬がありますが、使いかたは受診時に聞いておきましょう。同時に使ってはいけません。体温を下げる方法で安全なのは冷えたタオルや氷で冷やすことです。両わきや股の付け根を冷やすのが効果的です。熱の上がり際には寒気を伴いますので、毛布などで保温してあげて下さい。熱が上がりきって暑そうにしていたら、放熱のために少し薄着にしてあげましょう。

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熱性けいれん(ひきつけ)

約10%の子供で熱性けいれん(ひきつけ)が見られます。まず落ち着いて、顔を横に向けて唾液や吐物が口からでるようにし、静かに経過を見てください。5分以上けいれんが続いたら救急車を呼んでください。けいれんがおさまったら、主治医に電話して続いての処置を問い合わせて下さい。
口の中には指や物を入れないでください。舌を押し込んで、窒息させることがあります。

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