舞台は東京湾に面した川崎の工業地帯。中小企業で働くブルーカラーの若者達を中心に、精一杯に生きる人達の愛憎と、工場災害による事故死の悲劇を描く。
戦後の高度経済成長を支えてきた大人達の希望とざ折を織りこみながら、繁栄の中の矛盾を明らかにしていく社会派ドラマである。
脚本・山内久。演出・大原誠、金沢宏次。五回。
出演は主人公律子役に桜田淳子、その母てる子役に加賀まりこ。ほかになべおさみ、三浦浩一、林美智子、大滝秀治ら。
地に足の書いた、極めてリアル感、生活感のある本格的ドラマである。丹念な現地取材の成果だろう。
歌手の桜田が浮き上がることなく好演している。(さ)
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