最高のプレー
某日、市協会中学部会で市内の中学校の指導者が集まりいろいろと話をしていました。このような機会には日頃ライバルとしてしのぎを削っていてもチームの内情や指導についていろいろ語りあい情報交換をすることによって毎回勉強になります。その話の中でNBAのプレーで何が一番すごいかという話になり、ルーズボールのとき我が身を呈して飛び込んでいくところがすごいという話になりました。
今の時代に合わないという意見があるでしょうが、私は練習や試合中、めったに誉めることはありません。ただし無条件で誉めるプレーがあります。
それは、ルーズボールに頭から飛び込んだときとオフェンスチャージングをとったときです。このプレーには勇気がいります。最高に賞賛されるプレーはきれいなシュートやシステムが決まったときではなく痛いのを我慢して、またひたすらボールに集中してルーズボールに飛び込む、向かってくる敵に対して立ち向かってチャージングをとるといった勇気あるプレーが賞賛に値すると思っています。また、このようなプレーがあったときにはみんなで称えあいチーム全体の力になるように盛り上げていきたいです。
昨年の全中を決めた試合は、戦力で絶対にかなわない新潟県のI中学校対して気力で向かっていくしかないと臨みました。その試合の開始約5分で相手の桜花に進学したすごいセンターに対してうちのセンターがチャージングをとりました。そのチャージングで後頭部を思い切り強打して退場したときには、ああ今年も終わったな自分はまた全中に行けないのかと思いましたが、なんと本人が意識もうろうの中、大丈夫と言って試合に出て行きその後またチャージングをとりました。そこで相手のセンターが止まってくれたのでこちらにチャンスが来たと思います。あとで聞いた話ですが試合に復帰してきたときは本当に驚いたそうです。うちのセンターはまさに神がかり的な活躍でシュートもことごとく決めたのですがその子はその試合の記憶がまったくありません。北信越の決勝戦は大事をとってベンチにいましたがその試合の後も砺波に帰ってからも本当に全中にいけるんですかとうわ言のように言ってました。まさに命がけのプレーによって私達は全中に出場できました。他の選手も疲労骨折や怪我の痛みを我慢してプレーしており、試合には選手たちがかよっている接骨院の先生が臨時休業して駆けつけてくださってベンチの裏で治療しながらの試合でした。
あまりの選手たちのすごさに私は小さい存在に思えて、喜びながらも冷めた気持ちでいたのを思い出します。また、全中に出場するには特に北信越の準決勝を勝つときは本当にすごい力がいるのだなと改めて実感しました。この試合のビデオは一生の宝物です。
今年のメンバーもぜひ勇気あるプレーを試合で見せてほしいです。そうすれば必ず良い結果が出るでしょう。頑張ろう!!