4番の父様いつもお世話になっております。また父兄の立場から見られた感想をいただきありがとうございました。4番の父様の思いに対して私がどう思っているか書かせていただきます。

>帰ってきてからの28日の交流試合では、打てども打てどもシュートが入らず悪戦苦闘のゲームからスタートした次第であります。集中力が戻ってきたのは、2〜3試合したあとでした。

この日の試合は私の見た感じでは、いつもとまったく変わった様子はありませんでした。シュートは入りませんし、集中力が抜けるのはいつものことです。シュートが入らないのはシュート練習の不足、ディフェンスで集中力が抜けるのも練習の不足です。集中が途切れる場面はだいたい同じ局面で表れることを理解しているのでそこをつぶす練習を今後していきます。2〜3試合に集中したように見えたのは、練習で不足していた部分が試合中に理解して動くようになったからで集中力が増したわけではありません。まだ現段階で集中していないとはどんなことかが理解できていない子が多くいます。練習でできていないから試合でできないので今後の練習で意識させるようにしていきます。

>コート上の5人が集中し、神経をとぎすませれば、そこそこのゲームが出来ること。個々の能力が多少劣っていても力が合わさったとき、チームの雰囲気が見る人たちにも変わることが分かりました。練習中から集中出れば安定してくることでしょう。

これはそのとおりだと思います。私は試合前の練習に特に気をつかいます。雰囲気と目つきが変わってくるのを確認しながら練習しています。

>29日は第2回全中優勝チームキャプテンの指導される学校と練習試合を行いました。いろいろな戦略を持っておられ、出町は対応するのがやっとでした。

この日の試合は私が勤務で見ていませんが県選までには相手がやってくるであろうと考えられる戦略に対応する練習をやります。考えられるもは4番にボックスワン、4番プラス他のガード1人に対してトライアングルツーはどこかがやってくるでしょう。これに対しては昨年やったスタックオフェンスがあるのでしっかり練習して対応していきたいと思います。ゾーンプレスやゾーンは長野カップでだいたい攻めれる見込みができたのでつまらないミスを無くすように練習していきます。

>出町はもしかしたら「受け」のチームではないかということです。バスケットボール用語に使われているかどうか分かりませんが、将棋で言えば大山康晴永世名人のようなチームかも知れません。今まで見ていて、相手の攻撃に対して受けきったときに勝っているようです。「受けきる」ことの強さは、相手の焦りを誘い、むちゃくちゃなプレーをさせ、最後には攻撃意欲まで無くさせる。「攻めきる」と全く反対ですね。

今指導しいる子どもたちは砺波市民の一般的な特性でおとなしくて人がよく内向的な性格のものが多くいます。クリニックでは最初に出て行かないとかアップのときは言われるまでコートの隅っこにいたりします。しかし、バスケは攻撃的な気持ちが無ければできないと思っています。ランアンドジャンプは攻撃的なディフェンスです。確かに今の内向的な性格の多いメンバーには向かないと思いますが受けのディフェンスをするにも攻撃的な気持ちを持ってやることが必要だと思います。攻撃的な気持ちは相手に対しても出さなければいけませんが、走って辛くなったときの自分自身にも攻撃的にならなければいけないと思います。あきらめないでくらいつく気持ちです。確かに試合はハーフに引いて守ったほうが良い結果がでていますが、攻撃的な気持ちでやるための練習をしているとご理解ください。練習試合という名のとおり今やっている試合のほとんどは練習です。また、オフェンスで確実な得点が期待できないところからもオールコートで仕掛けてスティールを狙って簡単なシュートに行くことを考えていましたがここに来てセットでも点が取れる見込みができてきたので使い分けをすることも検討しています。

>2〜5日は長野カップ。予選リーグは勝ったものの、順位戦(24チーム中、5〜8位決定戦)では途中で負けてしまいました。中でも負けなくてもいい試合もあったのですが、圧倒的に攻めきられた感じですね。

これは前述のとおり勝負に出るのか練習なのかという違いです。そのときによって目的が違っています。

>圧倒的な力の差のあるチームとは、対戦するべきではないということ

高校生とやるときはそうかもしれませんが中学ではやるべきでしょう。選手たちも奮起していることと思います。久しぶりにどんぞこに突き落とされたらまた這い上がる気力が出てきました。しかし、どうしたらあのレベルにいけるのか指導しなければだめですね。体が違うから筋肉をつけなくてはならないけど何を食べればいいかと質問したらほとんどの子は「ごはん」と答えました。ごはんじゃ筋肉はつかないですね・・・

>最終日は、とりあえず1勝1敗で、何とか気持ちもほぐれて帰ってきましたが、出町の大きな課題がまだまだあることを思い知らされました。

最後の試合は結果は勝ったのですが内容で出町がやろうとしていたことが出ようとしていたので、たとえ負けたとしても久しぶりに満足なゲームだと思います。南陽にたまたま勝ったゲームより内容があるゲームでした。現段階の私には練習試合で勝った、負けたはあまり関係ありません。やろうとしていることがたとえ成功していなくても練習のためには通用していないことがわかっていてもやり通します。それで負けてもそのゲームが終わったら切れてさようならということはありません。

>トンネルを抜けて何かが見えてきたこと
・コーチK様のファンダメンタルがやっと息づき始めようとしています。(あと1ヶ月余裕が欲しいな)個々のプレーヤーの能力が無くても、基本通りにプレーできれば、結構強くなるんではないでしょうか。

私の練習はファンダメンタルがすべてです。これのおかげで今までのレベルを保っていると思っています。プラスシステムです。これに状況判断や余裕を持ったプレーが指導できればもっと良くなるのですがここが私の弱点です。

>相手の攻撃に対しても「受けきる」ことの強さが発揮できれば、何も問題なく、冷静であれば負けないのではないでしょうか。
・あと出町のセンター陣が成長すれば、いいところまでいけそうな気がします。

センター陣はこれから特別練習をしていきます。受けのことは前述のとおりです。攻撃的な受けができるように練習です。ディフェンスで受けばかり意識しているとオフェンスにも影響します。バスケットボールというスポーツは攻撃的な気持ちが無ければできないものだと思います。

>娘に言いたいこと
中学バスケもあと数ヶ月、燃え尽きるところまで頑張りなさい。悔いを残さないように。
・やっとみんなが付いてきそうなのだから、リーダーシップをもっと取りなさい。
・エースらしくもっと1対1を仕掛けなさい。スピードと技術はあると思う、ちょっとやそっとで止められないと思う、自信を持ちなさい。

私の思っているイメージからはまだまだ遠い状態です。自分自身にもまだまだ甘い。歴代のキャプテンは出町の4番の重さをプレッシャーに思いながらそれを跳ね飛ばして頑張ってきました。自分だけが頑張っていっぱいいっぱいではキャプテンは勤まりません。前から見れば良くはなってきてますがまだまだですよ。かっこをつける必要はありません。自分の感性で動き、しゃべることができるようになること。本当は私の思うイメージと一緒のことが頭で描くことができれば最高なのですがそこまでは要求しません。まずは自分の殻を破ることから頑張るように。殻を破るのにガッツポーズの練習をやりますよ!!

バック