日時:平成22年8月22日(日)10:30〜13:00
場所:金沢エクセルホテル東急 4階
会費:2,000円(講演聴講のみは無料)
講師:金沢工業大学情報学部情報経営学科 鈴木康允 教授
演題:「エネルギーを考えよう」
参加者数:11名
−講師プロフィール−
トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)(株)入社。製品環境委員会、フロン対策委員会、リサイクル委員会
を事務局として運営、自動車の排ガス、騒音、フロン、廃車リサイクル問題の対応及び
環境マネジメントシステム構築等の業務に従事。2007年金沢工業大学教授就任。
(出典:金沢工業大学教員録より)
−各国のエネルギー戦略と情報経営学科の取り組みを知る−
平成22年8月22日、例年にない酷暑の中、第18回異業種交流会を金沢エクセルホテル東急で開催しました。
今回は、鈴木康允先生(金沢工業大学)を講師として招き、
「エネルギーを考えよう」をテーマにした講演を行いました。
鈴木先生は、産業構造審議会(経済産業省が所轄)が作成した2010年度報告書を取り上げ、
我が国の国際的競争力低下について、
「エネルギーを考える前に、現在の我が国における状況を把握しておきたい。
世界の市場拡大規模を見ると、市場の中心は新興国へシフトしつつあり、世界における日本の経済的地位は低下している。
また、外国企業が拠点機能からみた評価では、アジア統括やR&Dなどあらゆる拠点機能で中国が一位を独占し、
日本はアジアの中核拠点としての競争力を急激に失ったことがわかる。」
と前置きしました。
こうした背景を踏まえ、今後の我が国の戦略産業分野としては、「インフラ(原子力、水、鉄道)、スマートコミュニティ・次世代自動車、
文化産業立国(ファッション、コンテンツ)、医療・介護・子育てサービス、ロボット・宇宙(先端分野)の
5分野の強化が全体的戦略の主軸となっている。また、ものづくり現場での人材育成を強化するため、企業・業界団体・大学
などによる産学一体の取り組みに対してこれまで以上に支援が行われる。」と説明があり、参加者は現在の我が国における
ビジョンを一通り学ぶことができました。
続いてビデオ上映をはさみ、日本の石油ショック当時の状況や、ロシア、北欧の国々が北極近辺で油田の掘削権利争奪戦
を繰り広げている様子を振り返り、参加者は各国のエネルギー戦略について学びました。
エネルギー戦略に関連して、情報経営学科での取り組みについて説明があり、大手建設会社との環境マネジメントに関する
プロジェクトの成果報告や、さらには「アフリカにおけるバイオ燃料の生産に関する産学連携の共同研究が
採択され、各方面との調整に追われている。」との報告もあり、忙しくされている様子がうかがえました。
最後に、商店街活性化プロジェクトも検討中とのことで、「経工会有志の皆さんにもぜひ協力をお願いしたい。」との
呼び掛けに対して、インタビュアーの選定や商店会への呼び掛け、店舗の貸出しのアドバイスなど参加者からも意見が出されました。
昼食は、豪華な料理に舌鼓をうちながら講師と会員が活発に意見交換したり、初参加の会員からも近況の報告があったりと、
盛会のうちに終了しました。