日時:平成25年1月20日(日)10:30〜13:30
場所:金沢スカイホテル 10階
会費:2,000円(講演聴講のみは無料)
講師:金沢工業大学情報フロンティア学部経営情報学科 熊井泰明 教授
演題:「平成25年の経済をみるポイント」
参加者数:15名
−講師プロフィール−
横浜市立大学文理学部卒。イリノイ大学経済学部修士課程修了。日本貿易振興機構(JETRO)入社。勧角証券(現みずほ証券)アナリスト業務に従事。2012年教授就任。
(出典:大学教員録より)
−経営者やサラリーマンにとって気になる景気の具合は?−
平成25年1月20日、第23回異業種交流会を金沢スカイホテルで開催しました。今回は、熊井泰明先生(金沢工業大学)を講師として招き、
「平成25年の経済をみるポイント」と題した講演を行いました。
先生は、自己紹介の後、日本経済のこれまでの成長傾向を振り返りながら、「バブル崩壊直後の1990年ころから日本の経済成長率はほぼ横ばいである。
自民党の安倍政権が誕生し、大胆な金融政策・機動的な財政政策・成長戦略の三本柱とするアベノミクスは、
バブルとインフレが懸念されたり、財政赤字の膨張を招くなどの批判もある。」と説明し、
日本経済全体の現状をお話しされました。
続けて、2013年の日本経済については、「金融政策として実質ゼロ金利、財政政策としては追加10兆円投入、企業業績は
為替差損の減少によって雇用改善は見込み薄といわれている。
一方、家計においても、サラリーマンの負担が増え、ガソリンや灯油の価格も値上がりすることも懸念され、
インフレを警戒することになる。
サラリーマンの平均年収は、平成9年の460万円時代から、平成23年では409万円に減収しており、
300万円台になるのも時間の問題といわれている。」と分析結果を説明すると、
参加者の中には厳しい表情をしながら熱心にメモをとる姿も見られました。
しかし、日本経済は暗い予想ばかりでもないようで、「ただ、以前のアメリカのレーガノミクスで見られたように、
景気の『気』はあがるのではと見られている。」という説明でした。
最後に「ダボス会議では、社会的格差の拡大、財政赤字、地球温暖化などの懸念を指摘されている。
日本では、隣国との尖閣諸島の問題も課題である。経済活動は活発だが継続できるかがポイントである。」
と、周辺諸国との関連も含めてまとめられました。
昼食会は、医王山や遠く白山も望める眺望のよい部屋で和やかなムードでスタートし、今回も豪華な料理に参加者は舌鼓をうちながら、
会員同士で自己紹介や近況を報告しあったり、講師を囲んで投資について白熱した議論をする姿などが見られました。