<<< 『あの星に向かって』 >>>


ここは大気が凍てつき 大地も凍るの白い果ての地
氷の風が奏でるサガによって 精神の研ぎ澄まされる世界
自分の場所を否定した者が 辿り着き 運命を決める場所

破滅の星座に追いかけられる 青い鳥のように もう一人の自分から逃げて行く
現実の自分から逃げ出すのは 簡単かもしれない
しかし一旦逃げてしまえば 自分の影に怯え続けなければならない

剣のような銀の月明かりを受けて 氷の下に眠る もう一人の自分を見出す
旅の駅に降りたつ度 鏡のような氷に映る自分を見出し
その顔に 喜びの涙 悲しみの涙 どちらの涙を流すのか

完璧な人間など存在しない 誰もが負の自分を背負って生きている
でも決して 負の重みに負けて 負の自分を降ろしてはいけない
時には寄り道も必要だろう 新しい自分を発見できるかもしれない
ゆっくり歩き 景色を楽しみながら進んで行こう 先は長いのだから

この凍てつく大地に立ち 今一度 自分の心の奥底まで見とおしてみよう

水晶の星が瞬き 空のカーテンが深紅に揺れる時
夜の静寂(しじま)を縫い 一筋の流星が流れ落ちる
迷える心は 偽りの仮面を脱ぎ捨て 流星の向かった星を目指し
敗者の心も 勝者の心もない 真の優しさを知る為に歩き出す

これから いろんな心が生まれるけれど
喩えそれが どんな自分でも 心を見失ってはいけない

そして 進むべき扉も無限に存在するだろう
しかし運命は自分で決めるもの 時の濁流に流されてはいけない

後悔はあるだろう けれども 夢に向かって進むのだ
あの日あの時 心に誓った あの星に 辿りつくまで



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