チームマンツーマンディフェンス2

ヘルプ、ローテーション、リカバー1

ここでは、システム(チームの約束事)ディフェンスについて解説します。
チームマンツーマンディフェンス1でディフェンスの考え方やポジション移動について解説しました。
ここではペネトレートされたときに周りにいるディフェンスが協力して止める方法について私がやっている方法を解説します。今回はウイングからペネトレートされたときを想定して解説します。トップからのペネトレートは次回にします。練習は通常4対4でやります。

○  ボールマンディフェンス(図A)

 ボールマンディフェンスはボールマンにプレッシャーをかけながらドリブルされたときには線のようにストロングサイド側はフリースローラインと平行にウイークサイド側はショートコーナーに向けて内側に入らせないようにディフェンスします。以前はボールマンとの距離をできるだけ近くして守るようにしていたのですがその分ペネトレートで破られることが多くありました。南陽中学校に遠征にいったときオフェンスに対応するディフェンスを教えていただき簡単にペネトレートされないようになりました。システムディフェンスを知っていることは大切ですがもっと大切なのはボールマンディフェンスが強力であるということです。システムばかり練習してもいいディフェンスにはなりません。

○ 周りのディフェンスのポジション移動(図B)

 ヘルプサイドのディフェンス3番と4番は自分のマークマンとの距離を大きく取ります。ボールサイドのディフェンス1番はパスを簡単に回されないようクロススタンスをしますが、ボールマンに簡単にストロングサイドをペネトレートされないようスペースを埋めます。

○ カバー(ヘルプ)、ローテーション(図C 図D)

 2番のディフェンスがウイークサイドをペネトレートされました。そこで4番がカバーに行きます。そのとき私は「カバー」と叫ばせています。本にはボールマンディフェンスが「ヘルプ」と叫んだときにヘルプサイドからカバーするように書いてあるのですがなかなか間に合いません。4番の選手の判断でカバーに行くようにしています。ボールマンが抜かれないと判断した時は「OK、OK」と叫んでカバーに来させないようにします。図Dはペイントまでボールマンが入ってきてますがペイントの外で止めてしまうことを目標にします。4番の選手がカバーにいったら3番と1番の選手はそれに引かれるようにローテーションします。3はウイングへのパスを止めます。1はトップ2人へのパスに対応します。このとき手がつながっているように動くのでローテーション手つなぎの原則と私は呼んでいます。手が離れると穴ができて簡単に攻められてしまいます。このとき最重要課題はシュートを打たせないこととベースラインと平行なパスを出させないことです。最悪なのは2と4の間を割られてシュートにいかれることこ2のプレッシャーのかけ方が甘くてストップジャンプショットを打たれることです。ボールマンには常にプレッシャーをかけれるようにしなければいけません。

○ カバーエクスチェンジ(図E)

 4番が2番のカバーをしたあとはエクスチェンジ(スイッチ)します。ここはダブルチームやスイッチしないでヘッジする等チームで約束を決めます。

○ リカバー(図F)

 シュートできなかったオフェンスがaにパスを返したときはそのまま図Fのようにリカバーします。これはこのカバーディフェンスで一番いい形です。

○ リカバーエックスチェンジ(図G)

 パスがbにいったら1番がb2番がaにいきます。1番はローテーションしたときにaとb両方を意識していることとボールに近い者がボールマンにいくという原則で動きます。このとき動きがクロスしてエックスの形になるのでエックスチェンジと呼んでいます。

○ ヘッジ(図H)

 ストロングサイドにペネトレートされたときは1がヘジテーションでカバーします。ストロングサイドのペネトレートは絶対に縦に抜かれないようにするためインラインより少しストロングサイド側で足をストロングサイド側が前に出たヒールトウで構えます。

自然に動けるようになるまで練習しますが、一番重要なのはボールマンディフェンスです。ボールマンディフェンスで止めてしまうのが最強のディフェンスです。システムばかりにこだわるとボールマンディフェンスがおろそかになることがあるので注意しましょう。

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