北陸オープン選手権に挑戦
バンキングにより利川プロのブレイク。最初のブレイクだけにちょっと押さえ気味に
手玉をコントロールしたブレイクをされた。結果、ノーイン。チャンスは早速やってきた。
取り出しの1番はそれほど難しくなかった。逆振りのちょっと薄い玉だったが、
なんとか入れることが出来そうな1番だった。しかし、・・・
ギャラリーの視線が、視線を感じる。痛いほどに。
世界の利川プロの対戦相手として一緒にプレーしてるというだけで、
みんな見てる。
しかもリバプールの花台でプレーしてる。
こんな状況で普段の球撞きが出来るかぁ〜。
しかし、入れミスするような1番でもなかったから、
ここでミスしたら、ちょっと恥ずかしい。
と思ったら、すごくドキドキしてきた。もう手がプルプル。
そんな感じだったから、取り出しの1番を狙っていても、なかなか狙いが定まらない。
それでもなんとか狙いを決め、エイと撞いた。
薄いかぁ〜と思ったけど、なんとか1番は入った(ふぅ〜)。けど、
さすがに、力加減までは加減できていなかった。
手玉は2番を入れやすいところには来たが、3番のことを考えると、
全然弱かった。めちゃめちゃチビってた。
3番は長クッション際にあるのだが、手玉は2番をサイドポケットに入れた後、
サイドポケットを挟んだ遠い方のコーナーにしか狙えないところに止まってしまった。
無理矢理手玉を回してこれそうなのだが、他の玉に当たりそうなので、妥協して3番を遠い方の
コーナーに狙えるよう2番を入れて手玉を出して来た。なんとか3番を狙えるところにはきたが、
ちょっと渋い3番になっていた。この時の私の心境はかなり落ち着いていて、3番を冷静に
狙えるように徐々になってきていた。しかし、4番に手玉を出すにはちょっと立てて、
撞かなければならないような玉だった。それでもビビらず3番をしっかり狙って、しっかり撞いた。
でも実際は、
入ってお願い!!、3番よっ!頼むっ!。
しっかりクッションをハッて行ってくれぇ〜って祈る気持ちで撞いた。・・・
そして、願いは通じた。3番は見事にクッションをハッてコーナーに入った。
あ〜。今の3番が入ったのは気持ち良かった。
どうだ〜俺もやれば出来るやんか〜。
ちょっといい気分になってた。
このプレッシャーが段々快感に変わって来そうな3番ボールインだった。
でも残った4番は自分にしてはちょっと嫌な逆振りの4番。ふと我にかえると、みんなの視線が痛い。
めちゃめちゃ痛い。でも今の3番で結構調子いいなぁ〜と思った私は、
4番が入れば、5番には楽にネキストが取れるのもあって、楽に4番を狙って楽に撞いた。
しまったああああああぁぁぁぁぁぁ〜!!!!
いつもは薄めに外す玉だっけどこの時は、ちょっと厚く外してしまった。
狙い切れていないまま撞いてしまったようだった。外してしまって、ガッカリしたのは確かだが、
まだ序盤だから、この後は狙い切れるまで撞かないで、狙いをしっかり決めて撞こうと気持ちを切り替えた。
が、この一撞きのミスが、とてつもない大きなミスだったとは、
この時は知る由もなかった。
外した後の残り玉は手玉が長クッションにハッつき、4−9コンビを狙える形になっていたが、
決して簡単なコンビではなかった。9番を入れるには、1点を狙わなければ入らないようなコンビだった。
利川プロがゆっくり腰を上げてテーブルに向かった。