北陸オープン選手権に挑戦
利川プロの慎重に手玉を4番に当てるポイントをきっちり見ていた。そしてゆっくり構えに入った。
私は、(利川プロは)入れてくるんかなぁ〜。でも手玉が土手にあるし、手玉と4番とはそこそこ離れているし、
4番と9番との距離もそれほど近い距離ではいし、自分が撞いたら、まず入らないだろう。
わたしは、ドキドキしながら見てた。そしていよいよ利川プロがストロークにはいった。コン!撞いた!
手玉が4番に向かった。そして4番にタッチ。4番は9番に向かう。私は9番に目を凝らした。
4番が9番にタッチ!9番はどこへぇ〜!コーナーポケットに向かって転がった。しかも角に触れることなく、
吸い込まれていった。ギャラリーから、拍手が巻き起こった。利川プロは入って当たり前のように、堂々と
椅子に戻って来て、得点カードをめくった。これで、1−0。ちょっとガッカリしたけど、まだ始まったばかり。
次、まわって来たら頑張ろう。でも、さすが世界の利川プロ。いやなコンビもしっかり入れた。
ちょっと神を見た感じでした。この時私は、試合当初のドキドキ感は次第に薄れていた。
けど程よく緊張していた。
そして第2セット目。利川プロのプレイク。なにかポケットに入り取り出しの玉もよかった。
それから、しばらく利川プロの玉撞きを見ることとなった。順々に落としていき、9番まで取り切りマスワリ。
特にシバく玉(ハードショット)もなく、手玉の出し方、力加減、どれもリスクのない取り方で、簡単に取り切った。
さすがの一言。セットカウント2−0。そして3セット目。利川プロがブレイク。何か入り、また私はお客さん。
そしてマスワリ。2連チャンされました。セットカウント3−0。そして4セット目、利川プロがブレイク。
何か入った。しばらく私、お客さん。そしてラックを組む。そしてまたお客さん。
私は何も出来ない。ただ、見てて、ラックを組む。
まさにマス立てマシーンと化していた。
結局マスワリ4連チャンされました。これでセットカウント5−0。こんな状態になったから、
早くこのゲーム終わってくれんかなぁ〜。こんな状況で玉まわって来ても、
絶対いい玉撞けんわぁー。いっそうのこと、
ぜーんぶマスワリしてくれんかなぁ〜
なんてことも考えた。
でも、やっぱりもうちょっと、玉撞きたいし、何処までやれるか頑張ってみたい気持ちもあった。
ところで、マスワリ4連チャンした利川プロのビリヤードを見てて思ったけど、とにかく、
ハードに撞く玉は少ないし、大抵は手玉を転がしてネキストを取るビリヤードをしてました。
しかも力加減は完璧。9番はほとんど一直線になってました。
また、途中、空クッションなんかも入れてました。もうあきれるくらいうまい。
まさに松坂牛。とにかく見てて勝てる気は全然しませんでした。
やはりトッププロは違いました。そして第6セットを向かえた。