独立記念 社会情勢 歴史教育 教科書
幼稚園児の行進


  今朝のジョギングの帰り道、
  幼稚園児の行進に出遭いました。

  隊列の作り方を見てください。
  両手を前の人の肩に当てています。
  いわゆる「前に倣い!」です。
  70年前に、
  日本が教えたものです。

  今でも、この地の幼児教育に
  採用されている.....
  って、うれしいですね。

  

   (註)

  オランダは、統治していた300年、
  インドネシア人民に対して「文盲政策」「愚民政策」「分割統治主義」
  をとっていました。

  彼らが恐れたのは、住民の自覚と団結です。
  教育を進め文化や民度を向上させると,
  民族的自覚をゆり起こすことになるからです。

  自ら物を考え、自ら判断し、
  自ら実践に移す力を養わないようにしていました。
  その一環として、人民が集まること、そのものを禁止しました。

  日本がオランダを追い出し、すぐに始めたのが「人民の教育」です。
  バリにあって、教育の推進を担当したのが、鈴木政平でした。

  彼が最初に経験した驚きは、
  集まって行動することを知らない小学生でした。
  が、後日、小学生らがものすごい速さで順応しました。
  その順応の早さを、更なる驚きとして書き残しております。


小学校の教育費用

  インドネシアの教育制度は、
  日本と似ている。
  小、中、高が、6.3.3制だ。
  で、小、中学が義務教育である。

  義務教育中は無料となっているが、
  払う側の親にしてみればそうでもない。
  学年が変わるごとに新しくなる、
  教科書代は、父兄持ちである。

  それに、制服代が厳しい。
  ここサヌールの小学校でも、
  制服が三種類あって、
  二日ごとに着替えることになっている。

 
  この制服に、体操服を加えると、計4種類の服を揃えねばならない。
  制服代だけで約一万円の出費となる。

  こうした、教科書代、制服代は、一時的なものであるが、
  曜日ごとに支払うお金(学校の不足金補充名目)もある。

  その合計は、毎月500円ほどとなる。

  さらに、バリでは小学生に必ずお小遣いを持たす。
  お友達と一緒に買い食いをする費用であり、
  いわば小学生の交際費である。
  この毎日のお小遣い、低学年は30円、
  高学年は50円が相場らしい。

  こんな小学校だが、今はほぼ100%の就学率である。
  ほぼ、と書いたのは実際のところが解らないからである。

  例えば、知り合いのロンボクの小学生、ほとんど学校に行けないで居る。
  が、時々行くので、一応、就学とカウントされるからだ。



小学校の授業時間

  バリの小学校には、朝学ぶグループと昼学ぶグループがある。
  即ち、小学校の数が少ないので、授業時間を2部制にしている。

  って、よく言われることだが、
  実際のところ、そうとばかりは限らないようだ。

  バリの小学校の授業時間は、実にややこしい。
  地域により、さらに、学校により、みんなバラバラなのだ。

  このブログの記事を書くため、今朝だけでも3人の大人に聞いた。
  2部制でない学校もあるし、授業の開始時間もばらばらだ。

  登校時間にしたって、
  6時半に登校する者がいると思えば、8時半ごろ登校する者もいる。
  どうなってるんだろう、よく解らない。

  で、代表してサヌール第12小学校の場合を書いてみる。
  1、5、6年生の3学年は、0730〜1130の4時間授業。
  2,3,4年生の3学年は、1200〜1600の4時間授業。
  バリにおける小学校の授業時間の一例としてあげてみた。

  調べ尽くせず、ごめんね。
  せめて、今朝の撮り立てほやほや写真を楽しんで下さい。
  下は、ジョギングの帰りに寄ったマルタサリ近くの小学校。

  「ここはサヌールの何番目の小学校なの?」と聞くと、右の子が、
  「看板の上の方に書いてるよ」と、笑いながら教えてくれた。

  なるほど、第11小学校なのか。
  (サヌールには13の小学校がある。昨日の写真は第8小学校)。




  これは校内に入って撮ったもの。
  授業の始まる少し前、あわただしく走る子が多い。

  今日は たまたま、Hari Tilem(新月のお祈り?....多分)日。
  バリヒンドゥーの者はクバヤ着用、他の宗教の者は普段の制服だ。
  ややこしい?.....って、思うのは日本人だけかも。



中学校の就学率

 
 
  インドネシアでは、中学校も義務教育である。
  といっても、制服などの費用は父兄持ちである。

  で、中学に通う為には月額にして3千円ほどが必要だ。
  収入の限られている、田舎に行くと、
  この費用を払えない家が多くある。
  で、中学に行かなかったり中途退学する人も多い。

  オレが知っているだけでも、
  彼もそうだ、彼女もそうだ、と何本もの指が折れる。
  そういう中の一人が写真の女の子。
  中学2年生だが、学校に行けず、
  おばの店の手伝いをしている。
  黙々と仕事をし、オレにも寡黙であったが、
  声をかけ始めて半年、
  最近ようやく笑顔を見せるようになった。



  実に真面目に働くので、なんとかしてあげたいと思うが、
  単にお金を補助してあげても、
  親のために使って自分はやはり学校に行かない、
  ということになりかねない。

  責任を持って見届ける援助でないと、援助は難しい。

  義務教育であるはずの中学校の終業率ってどれくらいなのだろう。
  就学率があっても、終業率が発表されてないのでよく解らない。

  バリ島に限ってのオレだけの大雑把な終業率の予測であるが、
  都市では90%、田舎は70%ほどでないだろうか。

  経済的理由で中学校を終業できない者を知る度に心が痛む。
  就学は無理としても他の面で是非にも幸せになって欲しいものだ。



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