DATA+DIARY
……Calm-hearted Chile……
■旅の「目的」■
 旅をしてソトへ出る時、気になってた。私は、ただ「旅」をしたくて出かけているのに、同じ飛行機やバス、列車に乗る人には「目的」があるということに。その目的の中で、いちばん気になったのは「国際貢献」という使命を持っているヒト。私自身、ソトへ出ると、日本に居るときよりもずっと自分を必要としている人がいるような気がしていた。「私にできること」も少なからずあるのではないか…と。だけど、何もできない…してない自分に『劣等感』すら感じていた。この一連の旅の中で、そういった方の現場から感じたことで、すこーし見えてきた。「国際貢献」も「旅」も、根底には同じ気持ちが流れていないと出来ないものなのだなぁということ。相手の培ってきた価値観や育ってきた環境を尊重し「その場に居させてもらってる感覚」という謙虚な気持ちと、「自分がやりたいこと、できること」を一緒にやっていこう…という意志。これはいわゆる「旅」や「使命」に限らず、この地球の上でヒトが生きていく中で、とても大切な部分なんだということ。

 

 DIARY

■2000/7/22 ▽日本→アメリカ・ダラス…
 大切なものとそうでもないものとの区別がつかないまま、私は荷物を詰めて旅に出るつもり。今回の旅は1人でいて1人じゃない旅。全く想像がつかない。どこかで安心している気もするし、どこかで不安でいっぱいになってる。でも、驚くくらいに旅のことポジティブに考えられる。もう「逃げ」の旅じゃない。明確な目的があるわけでもなく……あいまいではあるが、イイ方向へ動いているんじゃないかな?
 これがいわゆる20代最後の旅になるかもしれない。もう私は自分自身と出会っているのではないかな。どんなことしてても私は私でしかありえない。まっすぐに生きてることを、このまんまでいいって思える何かが欲しい。

▽KANSAI A.P.
 何ひとつ不満のない人生。
 上を見ればキリがないし、下を見てもしょうがない。
 ただ恵まれた環境の中に自分を置けることをただただ幸せに思う。

▽AA(アメリカンエアライン)158便
 地図を拡げてみたら…サンティアゴって何て遠いの?去年訪れたリマよりずっとずっと遠い。何だか悲しく哀しく切なくなってきた。

 短い昼と短い夜を2度、チリに到着する。飛行機の中は調整のための時間。しなやかにその国に入っていけるように。

▽AAラウンジ
 乗継約4時間。
 待つことには慣れている。それが確信あるものなら…。
 スピードの時代にあって、ゆっくりと時間を流すこと。案外、こういった「間」にあるのではないか。

 今、30(歳)を目前に心がからっぽである。夢、希望、目的…。
 これまで進んできた方向は決して違ってはいない。ただもう1つ踏み込んでいく必要がある。それは、より真実に、より物事の本質に近づいて、coreなものをつくっていきたいってこと。誰かに感動を与えるってことは、自分自身のcoreを露出して、何かを表現してゆかねばならない。
 はたして、どうなっていくのか?

 1つ1つ、目の前にあることを、まずは「がっぱ」になってこなしていく。
 全身全霊を込めて生きていくということ。
 
 神がもし居るなら、人と人を結びつけているのも故意にあらず…。
 不思議なつながりだと思う。
 ふと私がどうしてもつながっていたかった人を、つなげてくれなかった…つながらなかったことを思う。きっと神はそうすべきではないと判断したのか?

 もし、建築をやってなかったら?
めぐりめぐって、今、チリに行くなんていう発想はなかったかも。JOCVの建築(都市計画)として派遣されている松岡さんにcontactをとることもなかったろうな。

 運命っていうコトバで片づけられない何かが今の私を操っている。
 

■2000/7/23 ▽サンティアゴ
 旅に来てるんだななぁ。だけどあんまりピンとこない。旅って感じじゃない。不思議だなぁと思う。

 松岡さん、………こんな人がチリで暮らしてるんやなぁ。(旅行者ですと言ったらそんな感じもするし、ココに住んで活動しているからこそ地に足のついた印象を与えてもいる。)………なんだか申し訳ない。私はいつもこんなんで……。人に迷惑かけてばかりなんだよね。
 
 





0723のデキゴト


 

















■2000/7/24 ▽サンティアゴ
 社会人になってからの反省。ものごとをしっかり考えなくなった。ものごとをあんまり吸収しなくなった。こんなんでいいのか?まだまだ考えるべきことはたくさんある。そして吟味していかなければならないことはいっぱいある。

1人の孤独や責任も分かりつつ、2人でする旅っていうのはなんともいい感じ。

 いろんなことを知って、そのうちから1つを選択するのと、何にも知らなくて1つを選択するのとは、結果は同じでもプロセス違うよね。
 
 




0724のデキゴト

0725のデキゴト


 

















■2000/7/26 ▽ビーニャ・デル・マル+バルパライソ
 あしたノガレスです。

 松岡さんといい、石田さんといい、どうしてこんなに「できる」んだろうと、私は感激してしまう。

 人にしてもらったことは必ず人に返したいものである。それが例え誰であっても、やさしくできるってこと。
 人ってのは人にしてもらったこと以上のことは案外できないのかも…。それでも、私はえらいいっぱい人に甘えて生きてる!!
 ただ甘えるのではなく誰かのために何ができるのか考えながら、自分自身、やさしく強くありたいと思う。
 
 




0726のデキゴト


 

















■2000/7/27 ▽ビーニャ・デル・マル→ノガレス
 
 





0727のデキゴト


 

















■2000/7/28 ▽ノガレス→サンティアゴ
 けたたましい勢いで月日が流れていく。私はどこへ行くんだろう?人の行為に流されながら、流れることのない自分を思う。
 いろいろ大変なこともあろうけど、何かを糧にして生きていくしかない。

 ノガレスに着いた時、松岡さん、ここに住んでるんだーって思った。「いいとこやな〜って思った」って言ってたけど、私やったら心細かったと思うよ。2年間住んでていろんなことあったんだろうなぁ。

 何が何だか分からないけど、これからどうなっていくんだろう。
 
 




0728のデキゴト∴〜∵〜∴〜∵〜∴〜∵
 

*ヒトコト*
1週間の旅。。。お目通し頂きましてサンクスです。
旅はforeverです(笑)
またどこかでお会いできるといいですね。


 




















 


 
 

DATA

■DATE■ 2000.7.22→7.30
■STAY■  Chile
                      →Santiago
                      →Vina del Mar…Valparaiso
                      →Nogales

□FAVORITE!
 ・"Hora!"
  初対面でも親しい間柄でも、分け隔てなく交される挨拶のコトバ。
  こういうコトバが日本語にもあったらイイナぁと思った。
  どことなく人なつっこくって、ちょっと陽気なチレーノ・チレーナたち。
  会話はいつも"Hora!"から始まるんですね。
  
□I was 28 years old.
 2000年ナツ。この春から工事現場を持つ身となる。そのためココを離れるのは不可能かも…と覚悟を決めていた。それでもどうしてもソトに出たい!と思ったのは、もうかれこれ10年くらいココロにあった海外で活動すること→青年海外協力隊(JOCV)がキーワード…前年の秋、JOCV@CHILE…architectの松岡さんにWEBを通して出会い、実際に現地でその活動をカイマ見ながらお話を伺うには今しかなかったんです。こういう時の行動力はこれまでの旅で培ったタマモノ?!

□STYLE:Special THANKS MATSUOKAsan!
             :By self produce plan
 
 





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